自分本位ではダメ!【接遇面での課題と対策】看護師は一人ひとりが『病院の顔』として見られている意識を持とう!

こんにちは こばです。

東京・横浜・沖縄と、看護師として7つの病院を経験し、看護師歴13年目となる私が、日々思うことを書きます。

 

今日は看護師の『接遇』についてです。

 

看護師は病院の顔です。良くも悪くも看護師の態度でその病院が評価される自覚をもたなくてもなりません。

日々忙しく働く看護師さんの中には、ここへの意識が圧倒的に足りない方が多いように感じます。

 

*一概に「看護師」としてくくってしまうと、「私は気を付けている」「うちの部署ではみんな出来ている」というところもあるかと思います。

今回は、「接遇は大切なこと」、「接遇の必要性と現状に対しての問題提起」という意味で書きますのでご了承ください。日々接遇を心がけている方もこの記事で不快に思わず、コラムとして読んでいただけるとありがたいと思います。

 

どこの病院も部署も『接遇』に対してはある程度意識していますが、多くは病院の評価を気にしている上層部の意見です。

現場のスタッフはどうしても現場の仕事優先意識ですので、全体としてみるとまだまだ看護師の接遇には課題が多そうです。

課題と原因を考えてみたいと思います。

 

これから看護師を目指す方、もしくは新人看護師さん、現在看護師をされている方に少しでも届くものがあればいいと思います。

また、患者さんのご家族として、面会者として病院に行ったことのある方の中には、看護師の態度に思うことがあった方も多いのではないかと思います。そういった方もご意見も聞かせていただければと思います。

接遇の問題点

挨拶が少ない

笑顔で挨拶は接遇の基本です。

しかし看護師は、患者さんに対して、患者さんのご家族に対して、面会に来られた方に対して、『挨拶』を重要視していないように感じます。

 

これは職場や部署の忙しさによっても違いがあるかと思います。

頭の中がいっぱいいっぱいで、看護業務優先となってしまっていると、ご家族や面会者が来ても目に入らないのです。

 

患者さんの療養環境を意識していない

看護師主体の動きをしていると、「失礼します」も言わずにズカズカと病室を出入りしたりも平気です。

患者さんのベッドサイドにいるときに、他看護師から違う患者さんの件を質問されて、そのままそこで違う患者さんの話をしてしまったりということもあります。

廊下をドタバタ走るのも厳禁です。患者さんが休めません。せめて早歩き。

ましてや、ナースコースがあったからといって走って病室に入ることはやめましょう。急いでいったとしても、ノックをして、失礼しますと挨拶をして、「どうされましたか?」と穏やかな口調で聞きましょう。

間違っても、今忙しいことが伝わるような形相で「何かありましたか?」なんて聞くのはやめましょう。

ナースコールの対応も、基本的には訪室して話を伺うのがよいです。言葉だけではわからないことも多いです。

顔を見て要件を伺いましょう。

 

笑顔が少ない

日々多忙な看護師は、常にマルチタスクを抱えています。

次から次へと舞い込んでくる業務の中で、優先順位を考えながら行動しています。

常に頭も体もフル回転です。

気が付くと顔には笑顔はなく、眉間にしわが寄っている…なんてこともあるかもしれません。

根拠をもって、意図的な親身な顔をつくるのと、不意にみせる真顔ではわけが違います。

 

多忙で緊迫した職場環境であっても、看護師は患者さん・ご家族等に対して笑顔で接し、安心感を与えるということも大きな存在意義だと思います。

 

ところかまわず雑談含む

 

多忙な中で、ふと息を抜ける時間もあります。

そんなとき、看護師は油断するのです。

病室前の廊下や、患者さんの近くで、雑談したり他の患者さんの話をしてしまったりしてしまうことはないですか?

油断大敵。

緊張感から解放されたときの安堵感はよ~くわかります。ただし、まだまだ完全に気を抜いてはいけません。

仕事中はみられている意識が大切です。

 

ところかまわず患者さんの申し送り

廊下で申し送りをしないことを徹底しましょう。

個人情報ダダ漏れです。

 

客観的評価に主観が入る

これは難しいところですが、看護師は患者さんの治療がよりよく行われるために患者さんを把握する必要があります。

把握というのをざっくり言ってしまうと、「患者さんはこういう人」ということを客観的に分析して、その人にあった治療方針を医師に提案したり、病院内の生活面でどう援助していけばよいか話し合ったりします。

退院後もその人やご家族が安心して暮らすにはどうしたらよいかを、入院中から考えなくてはいけませんので、その人を知ることは大切なことです。

しかしそこに、個人的な印象や先入観が入ってしまったり、必要のない個人情報まで持ち出してしまったりということも。

線引きが難しいところですが、なるべく「客観的に」、そして「その人のことを親身になって」という視点を忘れないようにしたいところです。

その客観的評価のために、自分自身だけで判断するのは偏った見方になってしまうので、基本的には相談したりして対策を考えていきます。

その相談をする場所に対する意識をもっともって、慎重になるべきだと思います。その人の個人情報ですから、その内容を言葉に出すことも、患者情報の取り扱いのひとつとして考えていきたいですね。

 

ナースステーションでの話し声:夜

夜勤でのナースステーションの話し声は、ときに患者さんからご指摘を受けることもあります。

夜は静かですが、ナースステーションは比較的明るいですし、上記と同様に、緊張感から解放された安堵感で話をしてしまう気持ちはわかります。

そこは声のトーンを落としてください。患者さんが廊下で休んでいることもあります。病院の夜は、環境の変化によって神経質になっている患者さんもいます。

全く話をするなというわけではなく、自分の話し声が患者さんにどういう影響を与えるかを考えたうえで会話をした方がよいと思います。

 

ナースステーションでの話し声:昼間

夜だけではなく昼間の話し声にも問題となることがあります。

ナースステーションでは、よくカンファレンスと呼ばれる話し合いをします。

患者さんのことを看護師間だったり医師を交えてだったりしますが、患者さんの個人的な話をすることも多いです。

 

面会の方はナースステーションで患者さんの病室を聞くことが多いです。また、病室へ行くには必ずその前を通ります。

そんなときに、面会者に聞こえる大きさで患者さんの個人情報を話していたらどう思うでしょうか?

それがご家族の方だったらどう思われるでしょうか?

嫌な気持ちになりますよね。

その人のご家族ではなくても、きっと自分の家族(患者さん)も同じように扱われているんだろうと思うでしょう。

一般の面会者の方も、ここはこういう病院なんだ、と印象に残るでしょう。

 

ナースステーションは病棟の顔であり病院の顔なのです。

その顔はそこにいる職員で作られているのです。

自覚しましょう。

 

患者さんを尊重する気持ちが足りない

ナースステーションの話ともつながります。

近年ご高齢の患者さんが急増するなかで、治療に対する理解があまりなかったり、長年の生活を変えられない方だったり、認知症をわずらっている患者さんも多いです。

看護師だけではなく、医師を含む他職種でもいますが、患者さんを患者さんとしか見ていないことが気になります。

 

これは完全に医療者主体の考えであって、私はよくないと思っています。

 

具体的なことで言うと、高齢の患者さんを「可愛い」と表現したり、ニックネームをつけて呼んだり、あの家族はどうだと安易に決めつけたりするのは、接遇以前の問題です。

看護師として、患者さんを生活者としてみるということは学生のうちに教わることです。

患者さんは入院前から患者さんではなく、地域に暮らす生活者であり、家族がいて、仕事をして、社会的地位があって、趣味もあって、人生観も持っているひとりの人間です。

生活背景、社会的背景まで理解して、総合的にその人らしく生きることを支援するということは、看護として大事なことだと教わります。

患者さんは、(特に高齢者の方に対してですが)ほとんどが人生の先輩であり、敬意を示すべき人です。

安易にニックネームで呼んだり、卑下するような発言は聞き捨てなりません。

 

学生自体には教わることが、いつしか病院という特殊な環境の中で慣れてしまうと、医療者が言うことが最優先だと勘違いしてしまうのです。

 

井の中の蛙大海を知らず

 

広い視野を持っていないと足元をすくわれます。気をつけましょう。

 

患者さんをベッド番号で呼ぶことに抵抗がなくなると危ない

プライバシーの保護のために、看護師間や医療者間では患者さんを名前で呼ばずにベッド番号で呼ぶことが主流となっています。

 

しかし、これは医療者が勝手に思っているプライバシーの保護であり、患者さん側が希望してやっていることではありません。

患者さんが自分たちのことをベッド番号で呼ばれていると知ったら嫌な気持ちになるだろうと私は思っています。

そこを理解した上で呼びましょう。

「〇〇号の〇〇ベッドの処置はこれから!」

ではなく、

「〇〇号の〇〇ベッドの患者さんの処置はこれから」

としましょう。

聞いている患者さんも、「自分もそう呼ばれてるんだ」と思ってしまいます。

聞いているだけの患者さんも不快に思うかもしれないようなことはなるべく避けたいですね。

 

見られている意識が薄い

上記の続きになりますが、

患者さんやご家族の方、面会に来られた方は医療者の言動をよーく見ています。

どういう行動をしているか、なにを話しているか、細かいところまで見ています。

働いている人たちはそのことを理解しているでしょうか?

例として、

  • 廊下にごみが落ちていて、それを拾うか素通りするか見ています。
  • 子どもが走り回っているのをみて、「ほかの患者さんの迷惑ですから」と親に対して注意できるか見ています。
  • 歩く時の姿勢を見ています。足を引きずって歩いてないですか?
  • 患者さんに対する言葉使いや対応を、ほかの患者さんが見ています。
  • 看護師同士の会話の内容や声のトーン、周りへの配慮ができているかどうか見ています。
  • 看護師の白衣が汚れていないか、清潔感はあるか見ています。

 

その看護師の一挙手一投足で、外部から来られた方は、病院全体の看護師の代表としてみるのです。

看護師としてだけではなく、教育面や意識の程度などを感じ取り、病院全体の評価として心に残るのです。

それを看護師が理解して、日々自分の行動に責任を持つことが大切だと思います。

具体策・改善策

挨拶は自分から

「挨拶は待つものではなく、自分からするもの」

という意識を持つことが大切だと思います。

挨拶は派生します。1人が心がけて挨拶をしていると、それが1人2人と広まり、病棟全体に広がっていきます。

まずは自分が行動することで、少しずつ状況は変わっていくことを信じましょう。

 

 

病棟全体で挨拶への意識を高める

これは看護師間、医療職種間でも大事なことです。

日々習慣となっていれば、患者さんやご家族に対しても自然と挨拶ができるようになると思います。

病棟単位でいうと、「接遇強化月間」「挨拶週刊」などとして接遇面で病棟目標を掲げてもいいと思います。

 

アンケートで意識改革

職場で接遇のアンケートをとり、無記名で気になることを書いてもらうと意外と出てきます。

人間関係を乱したくないということからお互いに注意はしていませんが、働いていて気になることはあるようです。

そういう意見を吸い上げて、上司に報告する、もしくは自分で改善方法を打ち出すことも良いのではないかと思います。

 

患者の尊厳を守る

私個人的には、意思が決定する治療と同じくらい重要視してもいいんじゃないかと思っています。

入院して環境が変わっても、自尊心を維持できることが治療意欲や退院後の生活意欲につながると思っています。

倫理委員会の協力を得たり、事例検討をしたり、上司に相談したりすれば病棟単位での解決策を定時してくれるのではないでしょうか?

これは個々でどうにかすればよいのではなく、スタッフが統一して意識を高めないといけないと思います。

 

医療者の上から目線はやめましょう。かといってへりくだる必要もありません。

患者さんの尊厳を守りつつ、医療の必要性を伝えて、両者がよりよいゴールに向かうことが大切だと思っています。

 

まとめ

今回は仕事をしていて普段気になる「接遇」について解説しました。

病院という生命の維持を最優先する特殊な環境下で、接遇は二の次にされがちです。

しかし、接遇をしっかりすることで、患者さんやご家族のよくなろうという気持ちを後押しできるのではないかと思っています。

それくらい接遇には力があると信じていますので、もっと現場のひとりひとりが重要視していい分野だと思っています。

看護師は病院の顔

見られていないと思っても、看護師の言動は常に誰かが見ている

 

少しの意識と行動で病棟全体が変わっていくと思います。

ぜひ個々から全体へ、意識改革をしていきましょう。

接遇の効果は受ける側だけでなく、行っている自分たちの気持ちにもよい変化をもらたします。

 

病院へ来る方、入院される方、付き添い・面会の方、そして働く自分たちが良い気持ちで働ける環境をつくっていきましょう。

 

最後までご覧いただきありがとうございます。

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ABOUTこの記事をかいた人

看護師をしながら3人の子供を育てている父親です。まだ子供は小さいので四苦八苦してます。でも一番楽しい時間ですね。Blogの内容は、 【育児】【看護師】【筋トレ】【副業・初心者ブロガー】 として発信していきます。 よろしくお願いします。