話題の認知症ケア技法【ユマニチュードの学会設立】そのねらいは?

こんにちは こばです。

私は今年で看護師13年目です。

みなさんはユマニチュードという言葉は聞いたことがあるでしょうか?

最近ではテレビでもその効果や方法を紹介され、広く知られるようになってきました。

本日はユマニチュードが学会を設立したということで、総会に参加してきましたので、その感想をお話したいと思います。

この記事では、ユマニチュードとは何なのか簡潔に知りたい方、または看護師の方でユマニチュードの知識を得るにはどうしたらよいか、学会とは何か気になっている方に向けたものです。

詳細を知りたい方は、ホームページが開設されましたのでそちらをご参照ください。

<ユマニチュード学会ホームページhttps://jhuma.org/

まずはおさらいから。

ユマニチュードとは

フランスのジネストさんマレスコッティさんが考案したケア技法です。

名前の由来

フランス語で「人間らしく」と言う意味だそうです。

私はネグリチュードとヒューマンの造語かと聞いていましたので、今日の説明で「へぇ~」でした。

ケア技法

フランスではすでに40年の歴史を持つ技法です。

「人間とは何か」「ケアとは何か」という哲学をもとにした400を超えるケア技術です。

テレビなどでは認知症の患者さんに対して効果を発揮している映像が良く見られます。

混乱して拒否や抵抗をしている患者さんがおだやかになっていく姿を「魔法のようだ」と表現される方も多いですが、これは実践可能な根拠をもとにしたケア技術ということです。

4つの柱

ユマニチュードの基本は4つの柱です。

「見る」「話す」「触れる」「立つ」という人間らしさを失わないためのケアです。

細かくは説明しませんが、「私はあなたを(人間として)愛しています」という表現を受け取れる形で伝えていく方法です。

ケアの対象

ケアの対象は認知症患者だけと思われがちですがそうではありません。

ケアを必要とするすべての人々にユマニチュードは効果を発揮します。

それは、自閉症のお子さんだったり、寝たきりのお年寄りだったり、精神疾患を持つ成人の方だったり、終末期にある若い方だったり。

もしくはそのご家族だったり。

疾患を優先しがちな高度救急医療であっても、そこに人間を相手にしている以上、ユマニチュードは力を発揮するのです。

 

学会設立の経緯について

(こちらも詳細を知りたい方はホームページでご覧ください。<https://jhuma.org/>)

本日の学会の開始前風景です

ユマニチュードが日本にきたのが2008年のことだそうです。

そのときに導入したのが、学会の代表を務める本田美和子先生です。(内科医)

その本田先生がジネスト先生を招き、2012年から一般向けに研修が行われてきました。

多くの人が研修を受け、ユマニチュードに感銘を受けて、この技術を自分のものにしたい、そしてまた、自分の職場や家庭で、地域で広めたいという思いを抱きました。

私もその一人です。

しかし、研修を受けて、体験をして、効果を目の当たりにしてきても、いざ現場に戻るとそれを活用する機会はありませんでした。

なぜなら、ユマニチュードは患者さんを取り巻くすべての人の理解と統一した対応があって初めて成り立つ技術なのです。

もちろん個人的にできる部分があります。

例えば、

  • 訪室時にはノックを3回する。返事がない時はベッドボードの足側をノックする。
  • 笑顔で20㎝の距離で目線を捉える。
  • 感覚が遠い部分から優しく触れて話をする。
  • ケアの際にはポジティブな声をかけ続ける。
  • 話ができない患者でも、ケアの実況を詳細に行うことで、ケアしているのは自分の体の一部だということを認識してもらう。
  • 退室時にはポジティブな感情に働きかけ、再会を約束して去る。

などなどです。

しかし限界はあります。

自分だけがそうした対応を心がけても、ほかのケアで違った対応をすればその患者さんの症状改善はユマニチュードを使った一時の対応時だけのものです。

例えば、

  • 穏やかに接している最中に割って入って会話をしてくる。
  • そうなると患者さんの混乱を招く。
  • 後ろからの声を掛けて驚かせてしまう。
  • ケアの説明と同意を得る前にケアを始めてしまう。
  • 本当の気持ちに触れる前にケアの必要性を重視して半ば強引にケアを行ってしまう。

などです。

 

どうしても業務優先、治療優先。

これはユマニチュードを学んでいないなら仕方ないことです。

当日の治療が時間ですすんでいる以上は、

患者さんの意思を待っていられない、という意見もよくよくわかります。

「治療が患者さんのために必要なこと」として私たちは心を鬼にして、患者さんを二の次にしてしまっているのです。

誰が悪いわけでもありません。

ただ、効果を知らないだけなのです。

それを知ってもらうには、研修を受けた個人だけでは難しい部分が多いです。

ユマニチュードを広めたくても「現場ではそうはいかない」と言われてしまえばそれまでです。

 

日本各地でそういう方がたくさんいるそうです。

研修を受けたけど、結局浸透させることができない。

あんなに素晴らしいケアなのにみんなにわかってもらえない。

そういうジレンマを抱え、ユマニチュードを広めたいがために職場で孤立してしまっている方が多いのです。

 

学会設立のねらい

「仲間」と代表の本田先生は表現していましたが、

そんな孤立をさせないために仲間をつくる目的で学会が設立しました。

また、確かな技術を担保する上でも学会という組織でベースをつくることが大切ということでした。

 

たしかに、今までに研修を受けたのに、職場内でもそれを公にしていない人もいます。

本来は組織全体で取り組むべきものです。

おわりに:感想

素晴らしいユマニチュードという哲学と技術を、正確に広めるために学会設立したということのようです。

今後、日本はさらなる少子高齢化社会、そして認知症患者の増加が予想されています。

100年時代とともに、認知症の方も人間らしく、その人らしく生活できる地域でありたいですね。

そのためには、地域で暮らす高齢者が体調を崩して入院してきても、本人らしさを失わないように、治療に携わる私たちもしっかりとした知識のもとに技術を実践していきたいです。

学会の素朴な感想ですが、ユマニチュードの知名度が上がってきたこともあり、参加者が上層部や講師の方との写真撮影する時間もあり、おや?なんだこの時間は、と思うこともありました。

ただそういったブランド化みたいなところも、広く普及していくには大切な要素だとも思います。

また、理事のメンバーの方々が豪華(‘ω’)

各部門の委員長の方々も長年牽引してきているインストラクターの方々なので見覚えがあって「おぉ」って感じでした。

 

今後、どんどん広まるユマニチュードの輪に期待したいです。

 

*余談ですが、会場では関連書物とともにカレンダーなども売っていました。

日々目に付くカレンダーは、職場の意識づけにとても効果があると感じて購入しました。

2020年カレンダーですが、今後その影響等も発信できたらと思います。

こちらもホームページにて販売中です。

<ユマニチュード学会ホームページhttps://jhuma.org/>

 

ご覧いただきありがとうございました。

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ABOUTこの記事をかいた人

看護師をしながら3人の子供を育てている父親です。まだ子供は小さいので四苦八苦してます。でも一番楽しい時間ですね。Blogの内容は、 【育児】【看護師】【筋トレ】【副業・初心者ブロガー】 として発信していきます。 よろしくお願いします。